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2013-02-26

水中不分離性コンクリートの打設

こんにちは、今日も河川の復旧工事の現場を紹介します!
只見川水系は一昨年の氾濫があったため、どこもかしこも復旧工事を行っています。


今回も配管距離が長いので、ブームはたたんだままで
ホッパーから直接配管しての打設です。

打設先は遥か下。しかも今回は護岸コンクリートの、
水流でえぐられた部分にコンクリートを打設します。
水中にコンクリートを打設するとはいったい!?

このように、水中で作業をする、潜水夫さんが活躍します。
水中の写真はさすがに撮れなかったのですが、
打設したい部分に箱のようなものが置いてあり、
そこに潜水夫さんがホースを持っていって打設します。
コミュニケーションは無線でとります。

このように、ホースからトレミー管に接続して水中に持っていきます。

これが水中不分離性コンクリートのスランプ試験。
流動性が高いので、フロー値での判断になります。
水中不分離性混和剤というものを添加した生コンで、
これによって水中での分離が防がれ、安定した強度が確保できます。
普通生コンの場合、水に入れればセメントと骨材がバラバラになって、
強度はほぼ得られません。

また、水中不分離性コンクリートは一般的に単位セメント量も多いため、
コンクリートの粘性も大きくなります。

したがって、生コンが配管を通る時の抵抗が大きくなるので
圧送車がピストンポンプにかける圧力も、通常より大きくなります。
ましてや今回は配管も長いため、圧力が大きくかかっています。
圧力が大きいと、生コンの骨材とセメントが分離し
配管が閉塞する(つまる)リスクが高くなるため、
これもオペレーターの経験による判断が大事になるのです。
(写真は圧送車に付属されている圧力計)


現場は一つとして同じものはありませんが、
この様に、とくにいつもと違った状況の場合は、
さらに確実な方法で段取りを行なければなりません。
それぞれの現場をきっちりと仕上げてよいコンクリートを打設します!!






2013-02-08

立上りコンクリート打設(ちょっと長いです。)

今日もすごい雪ですね!
そんな中で頑張っている立上りコンクリート打設の現場です!
立上り打設とは、1フロア分の柱、壁、梁、スラブを打設することです。
つまり、建物の1階分が出来上がる日なので、現場はお祭りです!

金堀重機からは、ロングブーム車2台と、50tラフター(リース車)が来ています!

ラフターはひたすら雪下ろしをしています!

スラブ上で集めた雪をワイヤーモッコで下すのです。
雪国の工事現場ならではですね!

型枠の中に雪が入ってしまい氷になってしまうと、
その上にコンクリートが充填され、後に溶けた氷の部分が穴になってしまいます。
そのため、このようにブルーシートを敷いて雪養生をします。

壁の部分にもきっちり白シートを被せていて完璧ですね!

さらに、少しでも雪がある部分はホットウォッシャーで溶かします。
また型枠に水分が行き渡ることで、コンクリートの水分が型枠に取られることなく、
水和反応不足でボソボソな表面になることを防げます。
まあこの話は、冬の型枠はどうせ湿っているので主に夏のことですね。

スラブ上からコンクリートを打込みます!
ずっと最上階での作業になるので、吹雪の中の打設はとても寒いです。

圧送車でコンクリートを打ち込み、すぐに土工さんがバイブレーターで締固めます。
締固めは、コンクリート中の空気を除き、骨材とセメントの分離を解消させて密実なコンクリートを施工することです。
打ち込みだけ先にどんどん行っても、締固めを行わなければよいコンクリートはできません。
したがって、私たち圧送屋と土工さんのコンビネーションがとても大事になります。


一方、打込み先の下の階では、型枠をたたき棒という木槌でたたきます。
バイブレーターは壁部分などでは窓開口があったり、
配筋が細かかったりして足元まで届きません。
足元をたたくことによって、コンクリートを流し、また、空気を取り除きます。

下の階にいると、どこでコンクリートを打ち込んでいるのか分かりません。
どこにコンクリートを打ち込むのか、スラブ上の人たちとうまく連携をとって進みます。
これは建物内部の写真ですが、外部でも同じくたたきを行います。
うーん、内部のコンクリートのにおいがなんともテンションが上がりますね!

平均気温4度以下になる季節には、寒中コンクリートとしての施工を行います。
その決まりの一つとして、コンクリートの初期強度が確認されるまで
コンクリート温度を規定以下に下げてはいけないため、このように内部でヒーターを焚きます。
これを採暖(さいだん)養生といいます。これもまた、雪国の打設ならではですね!

壁打ち込み状況です!分かりますか?この気遣い!
壁や柱を打ち込む際は、壁の高さ分、コンクリートが落下していきます。
その際にコンクリートの骨材とセメントペーストが分離し、
壁足元では密実なコンクリートが打てないばかりか、ひどいジャンカが出来てしまいます。
このようにホースをスラブ上に置いてなだらかにコンクリートを流し、
また、一旦梁やスラブに落として壁型枠に打ち込むことで、落下速度を落とし、
コンクリートが分離することを防いでいるのです!!
コンクリートの仕上がりには、意外と圧送屋の腕もからんでいるんですよーー!!


すみません、ちょっと今回はアツくなってしまいました。
この立上りコンクリートの打設っていうのが好きなんですよね~!
RC造躯体工事の中で、みんなで作り上げたものの総仕上げですからね!
土工さんたちとも協力して、これからもよいコンクリートを打設できるように
精進していきたいと思います!

ご清聴ありがとうございました。

2013-02-01

新コンクリート圧送車試運転中

こんにちは、寒い日が続きますね。しかし晴れているのはうれしいです!
新コンクリート圧送車の試運転状況続報をお伝えしたいと思います。

ブームの包装をみんなではぎとります。

油圧装置を動かすための作動油を入れます。
400リットル、ドラム缶4本分です。
さすがスーパーロングブーム車です!

電動ポンプで注入していきます。
これだけで1時間くらいかかりました。

水を使っての配管の圧力検査です。
実際に生コンを流すわけにはいかないので、水を使います。
写真のように配管をブームの前で切ります。
水を送ることで配管に圧力をかけ、負荷やその他機器に影響がないか検査します。

これが水を送る機械です。
ホッパーに入れた水を吸い上げ、バルブを調整して圧力を変えます。

これが取り付ける前の機械です。
こういうものがあることを初めて知りました。
圧送車を使う側としては、製品検査時点のことは分かりません。
貴重な経験です。

ちなみにこれが新圧送車の無線コントローラーです。
日本のものと比べて倍くらい大きい気がします。

この様なマークで、誰でもわかりやすいようになっています。
圧送スピードの部分、ウサギとカタツムリって!かわいすぎる!


ということで、車検に向けて着々と検査が進められています。
また随時、面白い画像をお届けしたいと思いますので、楽しみにしていてくださいね!



2013-01-30

初!宮城でのコンクリート打設

こんにちは、今日は宮城の海近くの現場に行ってきました。
そもそもクレーンが2台出張に来ている現場に、コンクリート打設のお仕事が入ったのです。
宮城でのコンクリート打設は初めてなので、色々な意味で重要な打設になります。

道路の建設現場です。圧送車とクレーン車が見えます。

当社、ありったけのロングブーム車です。

みんな今日は1時起き、3時出発で来ました!

今回は橋の打設です!


地元じゃないと土工さんたちも初めてお目にかかるので
最初は大変ですが、みなさん親切なので仕事もしやすいです。

3台分なので、人がたくさんいます。
雨や雪が降った時のために上屋(うわや)もついていて万全の状態ですね。

それにしても道路建設はすごいです!
磐越道建設の時もこのように盛り上がっていたのでしょうね。


知らない土地で仕事をするのは、道路ひとつ、分からないのでなかなか大変です。
福島も宮城も海沿いはクレーン車、圧送車とも足りない状況だそうなので、
今後も福島県民として復興のお手伝いをさせて頂きたいと思います。



2013-01-29

コンクリート圧送車初号機、完成!!

シャフト(エンジンの動力を車輪に伝える部分)が合わず、一時中断していたポンプ車の組立ですが、
先日新しいシャフトが届き、中国チームも合流して取り付け、完成しました!

見た目は変わっていませんが・・・

シャフトを取り付けて走るようになったので、走行テストをしているところです。

当社のどのポンプ車よりも車体が長く、車高も高いです。

乗り心地は最高だな~とオペレーターも言っています。

これから水を送っての圧送テストをしたあと、最後の砦、車検が始まります。
これさえ通れば、街で走る新ポンプ車を御覧に入れることができると思います。
また随時ブログで報告しますので、楽しみにしていてくださいね!

あ、ちなみに私事ですが、学科試験に合格して移動式クレーン運転士免許を取得できました。
免許は取れたものの、運転の練習をしなければ現場なんて到底行けません!!
密かに練習していざというときの秘密兵器になろうと思います。(誰も信じてくれないだろうな~涙)

それでは風邪も流行っていますので、まずは引かないよう、そして引いている人は早く治しましょう!
現場は安全第一、健康も第一ですからね!!

2013-01-17

コンクリート圧送車修理風景

今日はコンクリート圧送車の修理風景です。
ついでにコンクリートを圧送する構造について簡単に説明します。

修理するのは、ニイガタというメーカーの32mブーム車。
スイングバルブ方式のピストン式コンクリート圧送車です。
ちなみに圧送車は、どのようにコンクリートを送っているかといいますと、
下記のような構造になっています。

ホッパで受けたコンクリートを2本のコンクリートシリンダを使って、
油圧シリンダで吸い込み、吐出します。
昔の簡易的な水鉄砲が2本ある感じです。
スイングバルブで吸入と吐出を切り替え、吐出状態が持続するようになっています。

これがポンプ車の後ろ側で、ホッパと吐出口です。

ホッパの中です。
コンクリートシリンダが2本あるのが見えます。
これで吸入、吐出を行います。

ということで、今回の作業はコンクリートシリンダのピストンパッキンと、
油圧シリンダーの部品の交換です。
時間が経つと、それらが老朽化して油圧の油が漏れてくるため、
定期的な交換になります。

センターフレームを開けるとこんな感じです。
写真上側がコンクリートシリンダになっています。
これらをすべて取り外して付け替えます。

全て取れました!

新しいピストンパッキンです。

そしてこれが古いピストンパッキン。
コンクリートシリンダを行ったり来たりしてコンクリートを押していると、
こんなにもろもろになってしまいます。

で、これが油圧シリンダーが行ったり来たりする部分、ロッドシールです。
内部にも様々な種類のパッキンがはめ込まれ、油漏れを阻止します。

それらパッキン類の交換です。
手作業なのでつらいです!

付け直して完成です!

非常に地味で細かい作業ですが、これらをしっかりやることで
現場でダイナミックにコンクリートを圧送できるのです!
このような修理、整備もオペレーターが自ら行うことができます。
機械を大事にして、良い仕事をしていきたいと思います!