ついでにコンクリートを圧送する構造について簡単に説明します。
修理するのは、ニイガタというメーカーの32mブーム車。
スイングバルブ方式のピストン式コンクリート圧送車です。
ちなみに圧送車は、どのようにコンクリートを送っているかといいますと、
下記のような構造になっています。
ホッパで受けたコンクリートを2本のコンクリートシリンダを使って、
油圧シリンダで吸い込み、吐出します。
昔の簡易的な水鉄砲が2本ある感じです。
スイングバルブで吸入と吐出を切り替え、吐出状態が持続するようになっています。
これがポンプ車の後ろ側で、ホッパと吐出口です。
ホッパの中です。
コンクリートシリンダが2本あるのが見えます。
これで吸入、吐出を行います。
ということで、今回の作業はコンクリートシリンダのピストンパッキンと、
油圧シリンダーの部品の交換です。
時間が経つと、それらが老朽化して油圧の油が漏れてくるため、
定期的な交換になります。
センターフレームを開けるとこんな感じです。
写真上側がコンクリートシリンダになっています。
これらをすべて取り外して付け替えます。
全て取れました!
新しいピストンパッキンです。
そしてこれが古いピストンパッキン。
コンクリートシリンダを行ったり来たりしてコンクリートを押していると、
こんなにもろもろになってしまいます。
で、これが油圧シリンダーが行ったり来たりする部分、ロッドシールです。
内部にも様々な種類のパッキンがはめ込まれ、油漏れを阻止します。
それらパッキン類の交換です。
手作業なのでつらいです!
付け直して完成です!
非常に地味で細かい作業ですが、これらをしっかりやることで
現場でダイナミックにコンクリートを圧送できるのです!
このような修理、整備もオペレーターが自ら行うことができます。
機械を大事にして、良い仕事をしていきたいと思います!