コンクリートを送る車と説明すると、大概の人が、
「あー、ぐるぐるまわってるやつね!」と言います。
違います!!それはトラックミキサー車です!(トラミキ、アジテーター)
トラックミキサー車は上の黄色い車のほう
ということで、今回はコンクリート圧送車についてです。
病院や学校などの建物、橋やスノーシェットなど、多くのものがコンクリートでできています。
たとえば20m×20mの1階建ての建物(普通の家の広さくらい)をコンクリートで作る場合、
大体ですが、250㎥のコンクリートが必要です。
コンクリートの比重が2.3のため、重さは575トンです。
コンクリートの比重が2.3のため、重さは575トンです。
このような一輪車(ネコ)で運んで型枠に流し込んでいました。
ちなみにこれ、1回で0.03㎥です。
250㎥打設するには8333回運ばなければいけません!
それでも1台分で7キロあります。
ものすごい人の量と時間がかかっていたのが分かると思います。
これは大変だということで、コンクリート圧送という技術が1907年にドイツで開発され、
1923年にアメリカのレックス社で本格的なコンクリートポンプ(定置式)が実用化されました。
日本では1960代に石川島播磨重工業を中心として車載式コンクリートポンプが盛んになりました。
それがどんなにすばらしいかというと、
上記圧送車の性能は100㎥/h。
状況によって多少変わりますが、一輪車で8300回運んでいたのが
なんと2.5時間で出来上がるということです!
しかも階段などで一生懸命運んでいたものも、上記のように
ブームとホースを伸ばして近くまで送ることができるのです。
ホースの先では、このようにオペレーターがコンクリートを打設しています。
ブームの動きやコンクリート吐出の調整はオペレーターが無線で行っています。
このようにコンクリート圧送車の存在で、
現場の工期と労働力の大きな減少に繋がっているわけです。
圧送車のすばらしさが伝わりましたでしょうか!
これからも、現場に大きな貢献をしているという意識を持ち、
誇りをもってコンクリート圧送業を続けたいと思っております。
宮澤 真菜